2026-09-17(編集部の実体験)

AIサブスクを4つ契約して、どう使い分けているか

仕事のアイデアを持ち寄り、相談する人たち

ChatGPT・Claude・Gemini・Grokを1つに絞らず、4つとも契約して使っています。どれが一番かではなく、どれをどの場面で開くか。2026年10月時点の、編集部の実際の使い分けです。

執筆: 日本Xマルシェ|このページは、実際に契約しているサービスの使い分けを書いた記録です。各社からの提供・依頼を受けて書いたものではありません。

結論(先に答え)

作るのはClaude、調べるのはChatGPT、Googleの中にある資料を扱うのはGemini、Xの「今」を追うのはGrok。この4契約で、いちばん安い段階の組み合わせでも月250ドル前後かかります(ChatGPTとClaudeは上の段階を選ぶほど高くなります)。1つに絞らないのは、乗り換えるより併用するほうが手戻りが少ないから。そしてもう一つ、Claudeは1つの契約の中でモデルを仕事の重さに合わせて切り替えられる点が、日々の作業効率をいちばん変えました。

契約している4つのプラン

サービスプラン月額担当使っている場面
Claude Max $100 / $200 つくる サイトの設計、コード生成、長文の執筆と校正。いちばん重い仕事を任せる担当。
ChatGPT Pro $100 / $200 / $500 調べる・描く 調べ物、下書き、画像生成。情報量と守備範囲の広さで選んでいる。
Gemini Google AI Pro $19.99 Googleの中で使う Drive・Gmail・ドキュメントとの連携、資料の読み込み、動画生成。
Grok SuperGrok(旧プラン・継続契約中。新規は2026年10月12日から同額のPremium) $30 今を追う X(旧Twitter)上のリアルタイムな話題と反応を拾う用途に限定。

※料金は2026年10月14日に各公式サイトで確認した時点のものです。為替と改定で変わるため、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。

なぜ1つに絞らないのか

「結局どれが一番いいのか」という問いには、2026年時点では答えが出ません。得意分野が本当に違うからです。同じ質問を投げても、コードの設計を任せたときと、昨日起きた出来事を尋ねたときとでは、勝つモデルが入れ替わります。

1つに絞ると、そのモデルが苦手な場面で毎回詰まります。詰まったことに気づかず、出てきた答えをそのまま使ってしまうほうがもっと怖い。複数契約していると「これはこいつの苦手分野だ」と気づける機会が増えます。

逆に言えば、4契約は誰にでも勧められるものではありません。AIを使う時間が1日1時間に満たないなら、1つで十分です。この記事は「毎日何時間もAIに指示を出している人」向けの話として読んでください。

4つの役割分担

Claude(Max)は「つくる」担当です。このサイトの設計、静的サイトジェネレーターのコード、記事の下書きと校正まで、成果物を生み出す作業はほぼここに集約しています。長い文脈を保ったまま作業できることと、指示に対する読み取りの正確さで選びました。

ChatGPT(Pro)は「調べる・描く」担当です。使っている人がいちばん多いぶん、日本語の解説情報も多く、迷ったときに困りません。画像生成も現時点で品質が高く、資料に入れる図版はここで作ることが多いです。

Gemini(Google AI Pro)は「Googleの中で使う」担当です。GmailやDrive、ドキュメントに置いてある資料をそのまま読ませられるのが大きい。他のサービスだとコピー&ペーストか、ファイルの書き出しが必要になります。動画生成もここに含まれます。

Grok(SuperGrok)は「今を追う」担当です。用途をかなり絞っていて、X上で何が話題になっているか、ある発表に対してどんな反応が出ているかを見るときだけ開きます。逆に、じっくり考えさせる仕事はここには振りません。

Claudeは、1つの契約の中でモデルを3段階に使い分ける

4契約の話よりも、日々の効率をいちばん変えたのはこちらです。Claudeは同じ契約の中で複数のモデルを選べるので、仕事の重さに合わせて切り替えています。

考え方は単純で、重い仕事に軽いモデルを使うと手戻りが増え、軽い仕事に重いモデルを使うと待ち時間と利用枠が無駄になる、というだけです。どちらも最終的には時間の損失になります。

切り替えの基準は「やり直しになったとき、どれくらい痛いか」で考えるとうまくいきます。設計を間違えると全部やり直しになるのでFable。フッターを1つ足すだけなら、間違っても直すのは一瞬なのでSonnet。その中間が全部Opusです。

モデル任せる仕事の重さ使う場面実際の例
Fable 5.1 いちばん重い仕事 ゼロから構造を決める、間違えると全部やり直しになる作業 サイト全体の設計、最初の構築、生成の仕組みづくり
Opus 5.5 通常の指示 日々の作成・修正・調査。分量はあるが、やり直しても部分的で済む作業 データの更新、記事の追加、比較ページの作り直し
Sonnet 5.5 ほんのちょっとの修正 やることが決まっていて、確認も一瞬で終わる作業 フッターを入れる、文言を1行直す、リンクを1本足す

※最上位のFable 5.1はPro($20)のプラン枠に含まれず利用クレジット(従量課金)が必要で、Maxでも週次上限の50%までです。通常作業用のOpusは2026年9月22日にOpus 5.5へ、軽作業用のSonnetは9月28日にSonnet 5.5へ更新され、どちらもPro以上に追加料金なしで含まれます。10月7日には軽量のHaiku 5.5も加わりました(いずれも2026年10月14日時点)。プランごとの条件は変わるため、契約前に公式サイトでご確認ください。

実際にこの体制で作ったもの

このサイト自体が、上の使い分けで作られたものです。Python製の静的サイトジェネレーターで、58ツールのデータベースから125ページを生成しています。

サイト全体の構造と生成の仕組みを決めた最初の設計はFable。58ツールのデータ更新、記事の追加、比較ページの作り直しといった日々の作業はOpus。フッターの追記や文言の1行修正はSonnet。この分担は、実際に手を動かしてみて自然にこうなりました。

特に効いたのは、設計にいちばん重いモデルを使ったことです。データの持ち方とページ生成の仕組みをここで作り込んでおいたおかげで、あとからデザインを全面的に変えたときも、ツールの情報を最新版に差し替えたときも、データとテンプレートを直すだけで全ページに反映できました。ここを軽いモデルで急いで組んでいたら、作り直しになっていたはずです。

費用の考え方

4契約の合計は、いちばん安い段階の組み合わせでも月250ドル前後で、上の段階を選べばそれ以上になります。安くはありません。判断の基準にしているのは「これで浮いた時間を、他の仕事に使えているか」の一点です。

注意点として、ChatGPT Proは2026年9月29日に最上位の$500(Pro 500)が加わり、$100・$200・$500の3段階になりました。9月10日から止まっていた$200の新規登録も同日に再開しましたが、新規契約の利用枠は以前より少なくなっています。Claude MaxもProの5倍($100)・20倍($200)という2段階で、上の枠が必要かどうかは使ってみないと分かりません。どのサービスも、いきなり最上位から始める必要はありません。

始めるなら、まず1つを1ヶ月使い、足りないと感じた場面をメモしておくのがおすすめです。その「足りなかった場面」が2つ目を選ぶ基準になります。無料でどこまでできるかは無料で使えるAIツール一覧にまとめています。

この構成は、たぶん3ヶ月で変わる

最後に、いちばん大事な但し書きです。この使い分けは2026年10月時点のもので、長くは保ちません。

2026年9月の1ヶ月だけを見ても、AnthropicがClaude Fable 5.1(9月1日)、GoogleがGemini 3.8 Flash(9月2日)、OpenAIがGPT-6 Astra(9月3日)と画像生成のGPT Image 2.5(9月8日)、SpaceXAI(旧xAI)がGrok 4.7(9月21日)を公開しました。9月22日にはClaude Opus 5.5とGPT-6 Sol/Luna、28日にClaude Sonnet 5.5、29日にGPT-6.1 Solが出て、30日にはGoogleが次世代のGemini 4 Argonを発表しています。10月に入っても、7日にClaude Haiku 5.5が公開され、同じ日にChatGPTの通常のチャットもGPT-6世代に切り替わりました。12日にはGrokの料金体系が「The X Subscription」に刷新され、13日にはGemini 4 ArgonがGeminiアプリ(Google AI Pro・Ultra)で使えるようになっています。得意分野の地図は、この速さで塗り替わります。

象徴的なのがOpus 5.5です。Anthropicの公表値では、Terminal-Bench 4.0など複数の指標で、上位のはずのFable 5.1を上回りました(Opus 5.5が66.4%、Fable 5.1が55.8%)。その6日後に出た軽量版のSonnet 5.5は、同じ指標でさらに上の70.6%を公表しています。「重い仕事ほど上位モデルに」という前提すら、1つのリリースで揺らぎます。

だから固定の正解を覚えるのではなく、「重い仕事とそうでない仕事を分ける」という考え方のほうを持っておくのが現実的だと思っています。担当が入れ替わっても、分け方は使い回せます。

よくある質問

1つだけ選ぶなら、どれがいいですか?

何をする時間が長いかで決まります。コードを書く・長い文章を作るなど「生み出す」仕事が中心ならClaude、調べ物と幅広い雑用が中心ならChatGPTです。Googleドキュメントやスプレッドシートの中で仕事が完結しているならGeminiが最も摩擦が少なくなります。

Grokは4つ目として必要ですか?

用途がはっきりしている場合だけです。編集部ではX上の反応をその日のうちに拾う目的に限定して使っており、それ以外の仕事は振っていません。Xを見ない仕事であれば、優先順位はかなり下がります。

Claudeのモデルはどうやって切り替えますか?

チャットのモデル選択から切り替えます。ただし最上位のFableは、Pro($20)では利用クレジット(従量課金)が必要で、Maxでも週次上限の50%までです(2026年10月14日時点)。通常作業用のOpus 5.5(9月22日公開)はPro以上なら追加料金なしで使えるので、日常的に重い設計作業をする人以外は、無理にFableを常用する必要はありません。

無料プランだけでも使い分けはできますか?

できますが、上限にすぐ届きます。無料枠の条件はサービスごとに大きく違うので、どこまで無料でできるかは無料で使えるAIツール一覧にまとめています。まず無料で触ってから、いちばん詰まったところを有料にするのが無駄が少ない順序です。

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